世界のエリートが「美意識」を鍛える根本理由(東洋経済オンライン)

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 今、第二次大戦後に世界が築き上げてきたありとあらゆる既成概念が崩壊し、これまでのルールが全く通用しなくなる中、それに代わる新しい秩序やルールが立ち上がって来ているかと言えば、それもない。

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 今後とも新しい秩序の姿は見えないようだという不透明で垂れ込めた感覚こそが、今の時代を覆う漠然とした不安の正体であり、その裏返しが、AIのシンギュラリティがもたらすユートピアへの過剰な期待感でもあるという、混沌とした時代にあるように思う。

 そして、これをビジネススクールにおける教育という視点で見れば、最早、旧来型の、ビジネスのテクニックを学ぶ、きっと何処かに答えがあるだろうことが初めから分かっている20世紀型のMBA教育は、完全に時代遅れだということになる。

■グローバル企業の幹部候補は「美意識」を鍛えている

 こうした昨今の潮流は、フィナンシャルタイムズの2016年11月13日版に掲載された「The art school MBA that promotes creative innovation(美術大学のMBAが創造的イノベーションを加速する)」と題した記事でも、いわゆる伝統的なビジネススクールへの出願数が減少傾向にある一方で、アートスクールや美術系大学によるエグゼクティブトレーニングに、多くのグローバル企業が幹部を送り込み始めている実態として報じられている。

 著者曰く、こういったトレンドを大きく括れば、「グローバル企業の幹部候補、つまり世界で最も難易度の高い問題の解決を担うことを期待されている人々は、これまでの論理的・理性的スキルに加えて、直感的・感性的スキルの獲得を期待され、またその期待に応えるように、各地の先鋭的教育機関もプログラムの内容を進化させている」ということだと言う。

 つまり、グローバル企業が世界的に著名なアートスクールに幹部候補を送り込むのは、これまでのような「分析」「論理」「理性」に軸足をおいた経営、いわば「サイエンス重視の意思決定」では、今日のように複雑で不安定な世界においてビジネスの舵取りをすることはできないという認識があり、単なる教養を身につけるためではなく、極めて功利的な目的のために「美意識」を鍛えているというのである。

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